今日は、ちょっと良い話を。
僕等の学校では、数学が「代数」と「幾何」でそれぞれ先生が違う。
中2になって、「幾何」の方の先生が変わった。若い先生だった。(ちなみに、中1のころはベテランな感じの先生だった。)
この先生、なかなか厳しくて、授業中に怒る頻度が高い。すぐ怒る先生と言うのは、なかなか生徒に好かれないもの。この先生も例外ではなかった。
中間・期末の前に、数学はノート提出がある。問題集の、指定された範囲の問題を全部解いて提出する。代数と幾何両方だ。なかなかキツイ課題なので、未提出の者や、再提出させられる者も少なくない。また、先ほどのような理由もあってか、幾何の未提出・再提出者はより多かった。
あるとき、代数の授業でのこと。その先生は、生徒にこんな話をした。クラスの中でも、「悪い」と評判の生徒が茶化そうとする。それでも、先生は続ける。
「(幾何の先生)が、泣いているのを見ました。」
当然、教室にどよめきが走る。あの先生が泣く?ギャップが大きい。これは重い話だと流石に理解したのか、例の悪ガキも茶化すのを止めた。
「私はなぜ泣いているのかを聞きました。すると、鳴き声で、こう答えました。」
「『ノート、あまりに再提出の者や未提出の者が多いんです。何でみんながやる気を出してくれないのか、なんでみんなのやる気を僕は出してあげられないのか、考えてたんです・・・。』ということでした。」
そして、代数の先生は、いつものマイペースさを取り戻して、授業をはじめた。その話は、生徒を揺さぶるのに十分だった。
あの話から、最初のノート提出の日。幾何のノートを忘れた者・問題集をやりきっていない者はいなかった。徹夜明けのような真っ赤な目をした者もいた。
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